高校入試の数学の問題で、解と係数の関係 を使うと速くラクに解ける問題を見かけるから、できそうな人は挑戦してみよう。
例題
2 次方程式 \(x^2-5x+2=0\) の 2 つの解の積は \(\boxed{\phantom{ }}\) である。
《 福岡大学附属大濠|2013|専願 》
解答 1
フツーに解く。( 途中計算は省略 )
まず 2 つの解を 解の公式 で求めて
\[x=\dfrac{5\pm\sqrt{17}}{2}\]
よって,求める 2 つの解の積は
\[\dfrac{5+\sqrt{17}}{2}\times \dfrac{5-\sqrt{17}}{2}=\boldsymbol{2}\]
この解き方で全然オッケー。
解答 2
解と係数の関係 を利用して,もうちょいラクして解く。
解と係数の関係
2 次方程式 \(ax^2+bx+c=0\) の 2 つの解を
\(\alpha\)(アルファ),\(\beta\)(ベータ)とすると
\begin{cases}2~つの解の和&\alpha+\beta=-\dfrac{b}{a}\\2~つの解の積&\alpha\beta=\dfrac{c}{a}\end{cases}
\(x^2-5x+2=0\) の 2 つの解の積は,
解と係数の関係 より
\[\dfrac{2}{1}=\boldsymbol{2}\]
練習問題
(1) 2 次方程式 \(x^2-3x-1=0\) の 2 つの解の積は \(\boxed{\phantom{ }}\) である。
《 福岡大学附属大濠|2015|専願 》
(2) 2 次方程式 \(x^2-3x-3=0\) の 2 つの解を \(a\),\(b\) とするとき,\(a^2b+ab^2\) の値を求めると \(\boxed{\phantom{ }}\) である。
《 福岡大学附属大濠|2019|前期 》
解答
(1)
\(x^2-3x-1=0\) の 2 つの解の積は,
解と係数の関係 より
\[\dfrac{-1}{1}=\boldsymbol{-1}\]
(2)
\(x^2-3x-3=0\) の 2 つの解を \(a\),\(b\) とすると,
解と係数の関係 より
\[a+b=-\dfrac{-3}{1}=3\]
\[ab=\dfrac{-3}{1}=-3\]
よって
\[\begin{eqnarray}
a^2b+ab^2&=&ab(a+b)\\
&=&(-3)\times 3\\
&=&\boldsymbol{-9}
\end{eqnarray}\]
どうだった?
できた?
練習問題の (2) はフツーに解くと結構大変だから、解と係数の関係 が使えるといいね!